2008-07-26 ■ 炊き込みご飯 雑文 #練習用 住み慣れた我が家で最期のときを迎えたい -------。 それが川上さんの願いでした。 そして今、娘たちに見守られ、川上さんは今にも目を閉じようとしています。 薄れゆく意識の中で、ふとなつかしいにおいが漂ってくるのがわかりました。 「・・・ああこれは・・・母さんの・・炊き込みご飯のにおい・・・」 「ここにいるのがつらいからって、母さん、台所に行っちゃったの」 「・・・最後に・・・一口食べたいな・・・」 「待ってて!」 しばらくして、娘は手ぶらで部屋に戻ってきました。 「お通夜の夜食なんだって」