明日は明日の風が吹いて……個人の日記帳です

アメリカンジョーク好きです

住み慣れた我が家で最期のときを迎えたい -------。

それが川上さんの願いでした。

そして今、娘たちに見守られ、川上さんは今にも目を閉じようとしています。

薄れゆく意識の中で、ふとなつかしいにおいが漂ってくるのがわかりました。

「・・・ああこれは・・・母さんの・・炊き込みご飯のにおい・・・」

「ここにいるのがつらいからって、母さん、台所に行っちゃったの」

「・・・最後に・・・一口食べたいな・・・」

「待ってて!」

しばらくして、娘は手ぶらで部屋に戻ってきました。



「お通夜の夜食なんだって」