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九州厚生年金会館:パイプオルガン存続へ 署名運動、来月にも /福岡

毎日新聞11月3日17時0分配信


 ◇シティオペラの今井さん呼びかけ
 市民の募金で造られたパイプオルガンを備えた九州厚生年金会館大ホール(小倉北区、収容人員2200人)について、音楽団体「北九州シティオペラ」の今井昇事務局長(68)は、来月にも存続を求める署名運動を始める考えを明らかにした。来年3月まで続け、会館を管理する年金・健康保険福祉施設整理機構(東京都)に提出する方針。【平元英治】
 会館は、来年9月末までに入札で売却されることが決まり、ホール存続は危ぶまれている。北橋健治市長が今年5月、同機構の水島藤一郎理事長に「ホールの機能を残すことを前提に売却してほしい」と要望したが、「一般競争入札なので、ホール存続を条件にすることはできない」と断られた。
 北九州シティオペラは会館を最大の活動拠点として、95年から市民参加のオペラの大作を2年に1回のペースで公演してきた。今井さんが市や市の文化団体、商工会議所などで存続運動への協力を要請したところ、相当数が賛同。「署名が最善だ」との声が多かった。
 今井さんは毎日新聞の取材に「今月中旬に音楽関係者による会合を開き、来月から市民による署名活動を進めるよう確認したい」と語った。また「会館は市の音楽文化に必要不可欠。オルガンのあるホールがどれだけ地域にとって貴重か、中央に伝わっていないのではないか」と訴える。
 これに対し、機構企画部は「年金給付を確保することがわれわれの最優先事項。入札に条件を付けることは価格の下落につながり、できない」と話している。
〔北九州版〕

11月3日朝刊

「年金給付を確保」のため厚生年金会館の売却ですが,これも杜撰な年金管理のしわ寄せの一端なんでしょうかね…。

みたことある人は分かると思いますが,パイプオルガンはとても大きな楽器です。ピアノのような鍵盤を操作して空気を馬鹿でかいパイプに送りこみ音を出します。空気をぴりぴり震わし,腹に響くような重低音の迫力はCDでなく生で聞かないと味わえません。
パイプオルガンを使った曲だとJ.S.バッハの「トッカータとフーガニ短調」(嘉門達夫が「チャラリ~鼻から牛乳」って歌詞つけてた曲)が有名です。荘厳な曲ですがそもそもパイプオルガンは中世,教会でミサの際等に用いられていた楽器?です。バッハもオルガン奏者でした。

パイプオルガンというのは大掛かりなため,建物と一体といっても過言でないそうです。建物の音の反響やら考えた上でホールを作るそうでホールもまた楽器の一部であり聴衆は楽器の中にいるようなものだときいたこともあります。
なので,既存のホールにパイプオルガンを付け足すってことは難しいそうです。
当然,くだんのホールも設計の段階からパイプオルガンを考慮した上で現在の形に作り上げられたことでしょう。
現在,パイプオルガンを備えたホールも増えてきていますが,福岡地区にどれだけのホールがあるのでしょうか。

市民の募金で造られたとの事ですが,当初は市民の要望があったわけだし,署名の数によっては現在も必要とされているということでしょう。
署名数が多ければ「ホール存続」を条件に売却を検討してもいいんじゃないかと思います。

ホールでコンサートが開かれる事自体が地域の文化事業につながるわけですし,年金の給付金を建物売却費だけにたよっているならいくらあっても足りなくなるでしょう。市民の募金で造られた経緯に鑑みると,ホールが取り壊しにでもなったら忍びないと思うんですけどね。