明日は明日の風が吹いて……個人の日記帳です

アメリカンジョーク好きです

見知らぬわが子

見知らぬわが子
夏樹 静子 (著)
(光文社文庫) [文庫]

ある夜、仕事から帰ってみると、二歳になる愛娘が瓜二つの別人と入れ替わっていた。いったい、だれが、なんの目的で?思い悩む私に、夫の愛人だった女から電話が入る。暗い海辺に呼び出された私を待っていたのは、絞殺された夫の死体だった。警察は容疑者として私を…。(表題作)サスペンス要素溢れる、著者渾身のミステリー傑作集。
表題作以下7篇収録。・見知らぬわが子・襲われて・暁はもう来ない・死ぬより辛い・断崖からの声・緋の化石・死人に口有り

表題作についてはトリックはちょっとありえないんじゃないかと感じたもののストーリーの結末は整合性もありまぁいいかと感じました。帰宅するとどうもわが子ではない,が周りの人間にそう主張してもだれも聞き入れない…ちょっと怖い状況ですが。
「襲われて」「死ぬより辛い」「緋の化石」が良かったと思います。どれも女の情念というか執念というかぞっとする部分があります。「襲われて」は途中で結末が予想ついてしまいますがストーリーが良く練られています。どれも最後に急展開で終わるようでなかなか読み応えがありました。