明日は明日の風が吹いて……個人の日記帳です

アメリカンジョーク好きです

蔵の中

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製作年度 1981年
製作国・地域 日本
上映時間 101分

Yahoo!ムービー
解説: 横溝正史の同名幻想小説の映画化作品。肺炎のため蔵に隔離された聾唖の姉と、彼女を慕う弟の物語。ニューハーフとして話題になった松原留美子が主演。


原作は横溝正史横溝正史というと金田一耕助
シリーズの探偵小説が有名ですがこの作品は
探偵物ではありません。

肺炎のため蔵に隔離されている姉の小雪
蔵の中で暮らす笛二の話しが中心。
姉との関係は耽美的。たまたま蔵の中で
望遠鏡を発見し編集者、磯貝三四郎の家
を覗いてしまいます。

(作品の中での)現実と小説とがごっちゃになり
最後の結末はうまく出来ていると思いました。

主演の姉はニューハーフの松原留美子とのことですが
話題作りのタメに登用したんでしょうかね。
ちょっとだけ最後の結末との関係はありますが…。
編集者磯貝が小説を読み終わり蔵へ駆けつけると彼が女装をした上で自殺を図っていた。姉の存在は笛二の想像であった。



goo!映画のあらすじ
雑誌「象徴」の編集者、磯貝三四郎のところへ、蕗谷笛二と名乗る少年が原稿を持ち込んで来た。「蔵の中」と題されたその小説の世界に三四郎は浸り込んでいった。--「蔵の中」に笛二と姉の小雪がひっそりと暮している。小雪は五歳のとき中耳炎で耳が不自由になって聾唖者となり、今は胸を病み、他人に伝染さないようにと、蔵の中に住んでいる。そこは、絵草紙、錦絵、能面などが散乱する頽廃美の空間。ある日、猛烈に咳こみ、喀血する小雪の唇を、笛二は吸い、その血痰を吐きすてた。姉に勧められるままに、笛二は唇に朱をさし、頬に白紛をぬり、弁天小僧の錦絵になぞらえて、美しく化粧をしたりしていた。その後も、小雪は喀血を繰り返した。「どうせ、長い命じゃない。したいことをするのよ」と呟く小雪。床に落ちていた遠眼鏡を拾いあげて、笛二は窓の外を眺めた。遠眼鏡の視野に、雨戸を開け放れた奥座敷が見える。そこには、小粋な年増美人お静の暮しがあった。お静は三四郎の愛人であり、二人はそこで愛しあい、言い争っていた。口のきけない小雪の唇を読むのに馴れている笛二に、二人の会話を読みとるのは造作も無かった。【二人の話から、笛二は、三四郎の死んだ妻が莫大な財産を残して死んだこと、まだ四十九日も経っていないこと、死ぬ直前に、三四郎が妻の死を願っていたこと、血を吐いて急死したことなどを知った。三四郎は、自らの野心、欲望のために、妻に手をかけたのか。一方、小雪の病状は、重くなるばかりたった。重くなるにつれて、ふたりは、ますます妖美な世界にのめりこんでいき、お互いに貧りあう。その時、疑心暗鬼、痴話喧嘩の果てに、三四郎はお静の首に手をかけた。茫然と見る笛二。恍惚と歓喜の中、お静は妖しく黒髪をふりみだして、息絶えていった。「あたしを殺して、あの人がしたみたいに」笛二も又、愛してやまぬ小雪の首に、震えながら手をかけた。原稿を読み終えた三四郎は「蔵の中」に向って走り出した。