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復活、破綻…「偽装企業」それぞれの明暗

産経新聞11月25日22時28分配信


「偽装」が相次いで発覚する中、問題となった企業の“発覚後”で明暗が分かれている。「白い恋人」の石屋製菓などがV字回復の兆しをみせる一方で、再建を果たせず破産の道をたどる会社や、赤福船場吉兆のように製造・営業再開のめどすら立たないところもある。それら企業の大半は、隠蔽(いんぺい)の温床となりやすい同族やワンマン経営で、発覚後の責任転嫁の姿勢が問題の根を深くしているケースが少なくない。真摯(しんし)な反省と、閉鎖的な体質からの脱却が鍵を握っているようだ。

■回復組

 「二度と消費者を裏切らない」。石屋製菓の土産菓子「白い恋人」の製造が再開した今月15日、島田俊平社長は目に涙を浮かべ決意を語った。

 同社は賞味期限改竄(かいざん)が発覚してわずか10日後に創業家一族が取締役から退任し、北洋銀行の常務だった島田社長を招聘(しょうへい)。約10億円を投じ、賞味期限の表示を箱への印字から個別包装に改めた。一気に“膿を出し切る”真摯な姿勢は信頼回復につながり、22日の販売再開初日に店頭に並んだ約8万5000箱は、ほぼ売り切れた。

 平成12年6月、戦後最大級の約1万3000人の食中毒被害を出した雪印乳業。元工場長ら2人が有罪判決を受け、法人としての雪印乳業も罰金刑を受けた。

 主力の乳飲料部門の売却など解体に近い出直しを迫られたことを受け、消費者団体から社外取締役を招き、倫理委員会を設置するなどの“血の入れ替え”を断行。今年3月期決算で7年ぶりの配当が決まった。

■転落

 「うちも悪いが喜んで買う消費者も悪い」「みんな本当は同じことをやっている」。食肉偽装を20年以上前から行っていたミートホープ田中稔元社長は今年6月、こう言い放った。発言は強い批判を招き、田中元社長ら4人が逮捕される刑事事件にも発展した。

 売れ残った赤福餅(もち)を再利用していた赤福は、発覚当初の会見で「売れ残りは焼却していた」と釈明。それが6日後に一転して偽装を認めた。それでも「現場主導だった」という主張は変えず、不正開始当時の社長が会見したのは発覚の約20日後。真相の小出し、偽装の上乗せは不信感を強め、その後も営業禁止処分は解けず、製造再開のめどは立っていない。


 今年1月、消費期限切れ牛乳を使用したシュークリームの製造が発覚した不二家も、約2カ月前に事実を把握しながら「雪印の二の舞になる」と隠蔽したことが消費者の心象を悪くした。ダメージは根深く、9月期の中間連結決算では営業損益が71億円の赤字となった。

■真摯な姿勢

 17年11月に発覚した姉歯秀次建築士による耐震偽装事件ははっきり明暗を分けた。

 解体が決まったマンションについて、居住者からの買い取りに消極的だった開発会社ヒューザーは、破産と社長の逮捕に追い込まれた。一方、不動産会社シノケンは、事件への関与はなかったが、「責任を感じている」として、約2カ月間で補償などに約30億円を投入。当初は赤字に転落したが、その後はホテル事業に乗り出すまで業績が回復している。

 山崎昌子・日本消費者連盟関西グループ世話人は「偽装が発覚した企業が再生するには、真摯な自覚が重要。従業員に責任を押しつけたり責任感のない会見をしたりすればすぐに分かり、消費者の不信に拍車をかける。率直な謝罪と、身の丈にあった営業規模が大切」と話している。


北海道の定番のお土産といえば「白い恋人」だ。北海道土産でよく配っている人がいる。まぁ自分も何度も頂いて食べたことはあるけど,ひょっとしたらそれも賞味期限が改ざんされていたのかもと思うと何とも嫌な気分だ。その時,腹痛を起こしたわけでもないので実害はないがダマされたような後味の悪さがある。

それにしても売上がV字回復とは…。
「十年以上前から日常的に行われていた」んじゃないのか。
長年ダマされつづけていたのにすぐ売上回復ってのもね。。
発覚してすぐ対応できるならなぜ,今まで改ざんを続けていたのか。同族経営の弊害のため?
トップをすげかえてるだけじゃん。製造の現場でも意識が変わっただけでなく効果的に違いは出てきているのだろうか。「賞味期限の表示を箱への印字から個別包装」に変えたそうだが製造の現場で働いている人たちは変わらないんだし本当に会社全体として変わったのかは見えてこないが。

また「白い恋人」のみでなく「食中毒の原因になる大腸菌群が基準以上に検出されたアイスクリーム類を自主廃棄し、札幌市保健所に報告しなかったり公表していなかった。」もある。

消費者としては今までダマされてたけど,食中毒になったわけでもないし今後気をつけてくれればいいよって判断なのだろうか。

その点,ミートホープの社長は馬鹿正直に話してしまったんだろう。

一般の消費者は味がわからないってのは(自分も含め)当たってると思う。
どの食品の期限,産地もろもろ偽装されていたものを食べてたとしても味の違いは分からなかったわけだし。
※ほぼどの事件も内部告発によって発覚に至っている。


不二家の時も倒産して当然だろうなと思っていた。
※現在,山崎製パンの支援受け再建中 
不二家ブランドで売れるのだろうか。

今までの固定客(ファン)は過去,偽装されていたと知っても経営陣更迭でみそぎがすんだってことで買っちゃうってことなんだろう。

食品の表示ってもっと厳しく厳密に決められていると思ってたけど案外適当なんだなぁ。

食品を扱う現場を見ると分かるけど料理ってより仕事として作業化していて食べ物って感覚がないのかってくらい管理が杜撰なところもある。

みながするどい味覚を持っているわけじゃないからたしかに味の違いは分からない。食中毒になったわけでもない。しかしそんなに軽く考えていいことには思えない。
明かにコンプライアンスに違反する行為を続けていたのだ。
社長の対応は会社の代表としての決意の表明だけど一時的な対応だけでなく,長い目で今後の企業活動によって判断すべきだ。

消費者があくどい企業に鉄槌を下す手段はボイコット(不買)が一番だろう。
まだ回復には時期尚早だと思う。


ちなみに『賞味期限と消費期限。「賞味期限」は品質が劣化しにくく、おいしく食べられる期間。「消費期限」は安全に食べられる期間。』