明日は明日の風が吹いて……個人の日記帳です

アメリカンジョーク好きです

男はつらいよ 寅次郎忘れな草

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製作年度: 1973年
監督: 山田洋次
上映時間: 99分

解説
男はつらいよ"シリーズ第十一作目。今回の寅さんが恋する相手は、北海道で偶然知りあった薄幸の三流歌手、リリー。このリリーをめぐっての寅さんの奮闘努力を描く。脚本は「故郷」の宮崎晃、「男はつらいよ 寅次郎夢枕」の朝間義隆、監督は脚本も執筆している同作の山田洋次、撮影は「愛ってなんだろ」の高羽哲夫がそれぞれ担当。




オープニング時代劇調に始まり、実は寅さんの夢だったというパターンが何作か続いてます。

オープニング後主題歌が流れている時は江戸川の土手を寅さんが歩いていて一騒動あるのですが結構好きです。
子供に釣竿を借りて振り回したところ土手に座っていたカップルの女性の帽子に針を引っ掛けてしまいしきりに謝り帽子を返して再び竿を振るとまた帽子を引っ掛けてしまい…とか
夫婦が乳母車を押してやってきて子供をあやそうと抱き上げ寅さんがなにやら話そうと近寄ると体があたり空の乳母車が坂をすごい勢いで下っていって坂の途中で和んでいたカップルに当たりそうになるとか
子供の集団に写真機のシャッターを押すのを頼まれファインダーをのぞきながらもうちょっと左、もうちょっと後ろ、とやっているうちにみんな足を踏み外し坂を転げてしまいその瞬間を狙ってシャッター押すとか


リリーは寅さんと同じように中学からフーテン暮らしでどこかしら寅さんとも共通点がある。
しかし寅さんはとらやという帰るべき家があるし、リリーに比べればまだ幸せなのかもしれない。
キャバレーの歌手ということで厚化粧でタバコを呑み、恋人はいたことあるが恋はしたことないといっている。どこかさびしげな様子が印象的。
初恋は寅さんといっていたが寅さんは冗談と受け止めていた。※まぁそうだろう
リリーは母親には金をせびられ親をあまり好きではないようだ。本当に強い、というか強くならなきゃならないような境遇で生きてきたんでしょうね。

寅さんを頼りに夜中とらやをたずねても来た。
結局はすし職人の男と結婚していた。寅さんの方が好きだといっているがやっと定住の地を見つけたようだった。





あらすじ
柴又。今日は、寅、さくらの父の二十七回忌である。“とらや"に、おいちゃん、おばちゃん、さくら、博が集って御前様にお経をあげてもらっている。その時、寅が久し振りに戻って来た。だが、寅のおかげで法事はメチャクチャになってなってしまう。ある日、さくらが、満男にピアノを買ってやりたいと言うのを聞いた寅は、早速、玩具のピアノを買って来て、得意満面。一同、欲しいのは本物のピアノだ、とも言えず寅の機嫌をとるが、やがてその場の雰囲気で気がついた寅、皆に悪態をついて、プイッと家を出てしまった。北海道。夜行列車の中で、派手で何処となく安手の服を着ている女が、走り去る外の暗闇を見ながら涙を流している。じっと彼女を瞶める寅。網走。ヒョンなことから寅は列車の時の女と知り合った。名はリリーといって、地方のキャバレーを廻って歌っている、三流歌手である。互いに共通する身の上話をしながら、いつしか二人の心は溶け合うのだった。柴又のさくらに、北海道の玉木という農家から手紙が届いた。寅が心機一転して、玉木の家で働いたものの日射病と馴れない労働で倒れてしまった、というのである。早速さくらは、北海道へ行き、寅を連れて柴又に帰って来た。寅が柴又に戻って来て数日後、リリーが尋ねて来た。抱き合って再会を喜ぶ寅とリリー。そして、皆に心のこもったもてなしを受けたリリーは、自分が知らない家庭の味に触れ、胸が熱くなるのだった。【数日後の深夜。安飲み屋をしている母親と喧嘩したリリーは、深酔いしたままで寅に会いに来た。だが、寅がリリーの非礼を諭すと、リリーは涙を流しながら突び出て行った。翌日、寅がリリーのアパートを捜し出して尋ねるが、既に彼女は越した後だった。その日、寅はさくらに、自分の留守中にリリーが来たら、二階に下宿させるように、と言い置いて旅に出た。数日後、さくらは、リリーが寿司屋の板前と結婚して、小さな店を出したことを知った。その店を尋ねたさくらは、以前とは想像もつかぬ程血色がよく、生き生きと働いているリリーを見るのだった。その頃寅は、ふたたび北海道の玉木の家を尋ねていた。晴れわたった青空、北海道にも夏が来た。