明日は明日の風が吹いて……個人の日記帳です

アメリカンジョーク好きです

鳩の翼

イメージ 1

製作年度 1997年
製作国・地域 イギリス
上映時間 101分

あらすじ(Yahoo!ムービーより)
文豪ヘンリー・ジェイムズの名作を、『バック・ビート』で鮮烈なデビューを飾った俊英イアン・ソフトリーが映画化した文芸大作。男女3人の交錯した恋を通し、人間の内面の複雑さを描く。ロマンティックな抑制、洗練された会話など、ジェイムズ独特の優美な世界を見事に映像化。1910年、ロンドン。没落した中産階級のケイトは、上流階級の因習と支配的な叔母によって、貧しいジャーナリストのノーマンとの結婚を禁じられていた。そんな時、彼女は富豪のアメリカ人ミリーに出会い、その天使のような寛容さに魅了される。だがミリーは、ケイトの恋人であるノーマンに恋心を抱いていた...。


ぎりぎりの線で優雅といえるのかなぁ。
少し踏み出すと欲望渦巻く物語になる所だ。

ケイトとノーマンは密かに付き合っています。
冒頭でケイトとノーマンは密会するのですが地下鉄に
のり駅を出てそのままビルに入りエレベーターの
中で抱擁…。
そのまま帰宅して待ち合わせてた友達が来なかった
といってます。

ケイトとミリーは友達となり,ケイト,ミリーそして
メイドの3人でベニスへ旅行する事にします。
ネタバレですがミリーは病気のため生い先長くないんです。
ケイトは知っています。

ミリーがノーマンを慕っているのを知っているので
恋人のノーマンをベニスに呼び寄せることになります。

これがまた友達の事を思って…ってだけじゃあないんですよ。
ここが計算高いというか恐いというか…。

ノーマンにミリーを誘惑させれば遺産が入ってくると
そそのかします。
叔母に結婚を反対されてるのも貧乏だからで遺産さえ入れば…
って考えたのでしょう。
もちろん自分の男が他の女といちゃつく場面は見苦しい
ので先に帰国してしまいます…。
男も同情からか一物腹に合ったのかは分かりませんが戸惑い
ながらもミリーにやさしくします。
※純粋にいい夢見させてあげようとしたと思いたいですね。
ただしケイトに操をたて最後の一線は越えません。

ミリーは亡くなります。なくなる直前にケイトの陰謀でミリーに
ケイトとノーマンが付き合っている事がばれます。
メイドにその話しは嘘と言うように薦められますがミリーに感化
され正直に告白し泣いて許しを請います。

ロンドンに戻ってきてからケイトがノーマンを訪れ,ミリーから
の手紙(おそらく財産贈与の手紙)を封をあけずにケイトに手渡します。
ケイトは暖炉で燃やしてしまうのですがこれも計算づくです。
※書類が無くても財産もらえる事を知ってるので…。
ノーマンはミリーを回想してますが,泣いてるケイトと一緒に
なるってことで終ってます…。

物語が進むにつれケイトが嫌な女に見えましたよ。
ミリーと対照的です。ミリーの優しさにふれた後で、ケイトとの
愛を貫いたノーマンはよくケイトが嫌にならないなぁって
思っちゃいましたよ。

鳩の翼とは英国では「無垢」を意味するそうです。
まさにミリーを象徴してますよ。ミリーは天国へ旅立った。
ミリーは一時の夢物語だったということか。


ベニスの街をゴンドラで遊覧…,クリムトの展覧会…
夜の仮装カーニバル…
寺院、映像は優雅な雰囲気あります。